1. アイシャが来るまで
それまで我が家にはペットと言えばカメぐらいしかいなかった。
父も母も、それぞれ犬など飼ったこともなく、とくに母は、小さい頃
野良犬に追っかけられた嫌な思い出があり、犬を飼うなど思った事もなかったのに・・・。
それが何故・・・?
「ねぇ、赤ちゃん欲しいよ。それがダメなら犬飼ってー!」
息子のこの言葉に、母思わずひっくり返った。
「あ、あのねぇ、赤ちゃんは勘弁してよねぇー。」
「じゃ、犬、犬飼ってよぉーー」
犬を飼うなんてとんでもない。
誰が世話するのよ?病気になったらお金だってかかるし、第一お母さんは犬が
苦手なんだってばぁ〜。
でもね、他のWANちゃんを見たり、犬の飼い方本を読んだりしてるうちに
だんだんその気になってきたから不思議。
そのうち、父まで「犬がいたら散歩できる」なんて言い出して、
とうとうペットショップめぐり。
ある日、とあるペットショプで、預けられていたラブラドールレトリバーに遭遇。
これが、運命の日だった。
狭いケージに入れられているにもかかわらずウンともスンとも言わずに
大人しく、ジィーとこちらを見つめているだけ。
「お父さん、この犬よ。飼うんなら絶対ラブよっ!」
叫んでいたのは、他ならぬこの母でした・・。
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